フォーミュラE

日産フォーミュラEチーム、ベルリンE-Prixでオリバー ローランドが世界チャンピオンを獲得

2025年7月14日

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日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:イヴァン エスピノーサ)は、同社の日産フォーミュラEチームが参加しているABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン11(2024/25)において、オリバー ローランドがドライバーズランキングで見事シリーズチャンピオンを獲得したことを発表しました。残り2レースを残しての快挙です。

ローランドは今季、4度の優勝を含む7度の表彰台を獲得し、ベルリンの激戦を勝ち抜いてタイトルを手にしました。

ベルリン戦前に2位に対して69点リードしていたローランドがドライバーズランキングでタイトルを獲得するためには、ドイツの最終戦までに58点以上の差を維持する必要がありました。しかし、土曜日の第13戦は苦しい展開となり、ローランド、そしてナトーの不在(世界耐久選手権のため欠場)によりチームデビューとなったセッテ・カマラの両者にとって厳しいスタートとなりました。天候不良でFP2が中止、予選が短縮となり、迎えた決勝戦でローランドは3番手からスタートしましたが、レース終盤の接触事故により、やむなくリタイヤしました。一方、セッテ・カマラは19番手からスタートし、難しい条件の中でも粘り強く走り、ポジションを4つあげて15位でフィニッシュ。早くも成長を見せました。

日曜日の第14戦では、ローランドは予選3番手でしたが、ペナルティのため8番グリッドからのスタートとなりました。エネルギー管理を的確に行い、前方を追いかけて4位でフィニッシュ。ライバルがトップ10から外れたことで、ポイント差は59点に拡大し、見事に世界チャンピオンに輝きました。セッテ・カマラは、予選のプッシュラップ開始直後に赤旗が出されたため、21番手からのスタートとなったことに加え、最初のアタックモード中にセーフティカーが導入される不運もありましたが、その後ペースを上げてポジションを12もあげて9位でフィニッシュ。週末を通じて着実に成長し、初ポイントを獲得しました。

シーズン11は、ローランドのホームレースとなるロンドンのエクセルサーキットで、7月25日(金)から27日(日)に開催され、幕を閉じます。

日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクター、およびチームプリンシパルであるトマソ ヴォルペは、以下の通り語りました。「これほど感動的な週末は久しぶりです。チームが昨日の逆境から立ち直り、ローランドがドライバーズチャンピオンになれたことを誇りに思います。ローランドと一緒にタイトルを獲得できたのは特別なことです。彼は私たちの最初のシーズンからフォーミュラEに挑戦し、今や世界の頂点に立ちました。セッテ・カマラにとっては初のチームデビュー戦だった初日のレースはFP2の中止もあり大変でしたが、全員で集中して取り組み、素晴らしい結果を出せました。日曜日は素晴らしい走りを見せ、わずか2戦目でトップ10入りを果たしたことも誇りに思います。この勝利を祝いつつ、ロンドンの最終戦まで気を引き締めて、残る二つのタイトル獲得を目指します」

オリバー ローランド

「日産フォーミュラEチームとともにチャンピオンになれて、とても誇りに思います。実感が湧くまで少し時間がかかりそうです。昨日は厳しい一日でしたが、リードを守ることだけを考えて走った結果、最終的には自分を信じて最高のパフォーマンスを出すことができました。チームに復帰してから、日産は私が思う存分活躍できる環境を提供してくれました。まるで夢のようです。シーズンを通して、チームの多大なる努力とサポートには本当に感謝しています。ヴォルペとチームディレクターのボワスドロンにも私を信じて、世界チャンピオンになるために必要なものを全てを整えてくれたことに感謝を伝えたいです。これからも残るタイトルを狙って、ロンドンの最終戦に集中します」

セルジオ セッテ・カマラ

「金曜日のドライコンディションでのFP1は良いスタートでしたが、FP2が中止されたため、土曜日の濡れた路面での予選は経験がない状況で臨みました。レースは難しかったですが、そのおかげで今日に向けて良い準備ができました。日曜日の予選は苦戦し、最終ラップ中に赤旗が出されたのも残念でした。決勝戦では最初のアタックモード中にセーフティカーが導入されたことも残念でしたが、その後のペースは良く、ポイントも獲得できました。日産のチームが与えてくれこの機会に感謝していますし、チームの一員であることを誇りに思います。ローランドが残り2レースに先駆けてチャンピオンを獲得したこともお祝いします。これからもチームとともに、ローランドやナトーのサポートを続けていきたいです」