フォーミュラE

日産フォーミュラEチーム、波乱のジャカルタ戦でトップ10入賞を果たす

2025年6月21日

5分間で読みます

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:イヴァン エスピノーサ)は、同社の日産フォーミュラEチームが参加した、ABB FIAフォーミュラE世界選手権の第12戦で、オリバー ローランドの活躍によりポイントを獲得したことを発表しました。チームは後方のスタートから巻き返し、波乱のレースの中でタイトル獲得に向けて着実な結果を残しました。

前日の雨の影響で路面は泥だらけとなり、オリバー ローランドとノーマン ナトーは共に予選でデュエルに進出できず、ローランドは16位、ナトーは21位からスタートすることになりました。

ローランドは、決勝戦の1周目でポジションを2つ上げ、その後もトップ10まで順位を上げました。レース終盤では、ローランドの6分間のアタックモード中に2回のフルコースイエローが導入され、進行が妨げられましたが、最終的には7位でフィニッシュしました。しかし、接触による5秒のペナルティが科されたことで10位に後退してしまいました。この件については現在調査中で、結果は来週発表される予定です。

一方、ナトーは異なる戦略を採用し、前半にポジションをいくつか上げました。アタックモードを最適なタイミングで使用するために辛抱強く待っていましたが、6分間の350kWパワー中にセーフティーカーが導入されてしまい、チャンスを使い切ることができませんでした。それでもペースを保ち、E-Prixの最速ラップを記録しながら、ポジションを合計7つ上げて14位でゴールしました。

この結果、ドライバーズランキングではローランドがリードを69ポイントに広げ、マニュファクチャラーズランキングでの首位ポジションも維持しています。また、チームランキングでも残り4レースを控え、わずか12ポイント差で2位に位置しています。

次戦は、7月12日と13日にベルリンのテンペルホーフ空港サーキットで開催されます。

日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクター、およびチームプリンシパルであるトマソ ヴォルペは以下の通りにレースを振り返りました。「雨の影響でFP2は非常に厳しいセッションとなり、路面状況も悪化しました。その後、両ドライバーがデュエル進出を逃したため、予選も決勝も苦戦を強いられましたが、ローランドとナトーは素晴らしい走りを見せました。ローランドはトップ10に進出し7位でゴールしましたが、ペナルティの影響で10位に降格しました。ナトーの戦略はアタックモード中にセーフティーカーが出たことで影響を受けましたが、彼は非常に良いペースを示し、レースの最速ラップを記録しました。ローランドの順位については調査の結果が数日内に明らかになるでしょうが、いずれにせよ、残りの4レースにおける3つのランキング争いでは、有利なポジションを維持しています。一戦ずつ集中して戦っていきます。」

オリバー ローランド

「予選後は失意に暮れていましたが、決勝では非常に良いレースを展開し、ペナルティで10位に降格するまでにポジションを9つ上げることができました。ドライバーズランキングでのリードを1ポイント拡大できたのは重要ですが、チームおよびマニュファクチャラーズランキングでは接戦が続いているので、より多くのポイント獲得を目指します。ジャカルタ戦の予選で何がうまくいかなかったのかを理解し、分析する必要があります。問題を解決し、ベルリンでは先頭で戦う準備を整えます」

ノーマン ナトー

「特にジャカルタのような追い越しが難しいトラックでの予選で、デュエル進出を逃すのは致命的です。それにも関わらず、レースでは好調な走りができましたが、運悪く6分間のアタックモード中にセーフティーカーが導入されてしまいました。それでも、ポジションを7つ上げてレースの最速ラップを達成したので、ペースは良かったと感じています。今シーズンは、パフォーマンスを結果に反映できていませんが、残りのラウンドで貴重なランキングポイントの獲得を目指します」