波乱のレースを#3 Zが制し、Nissan Z GT500がSUGOで1-2フィニッシュ

9月 20, 2022

2022年SUPER GTシリーズ第6戦が9月17日、18日にスポーツランドSUGOで開催されました。日産/NISMO陣営は今シーズンより投入したNissan Z GT500でこれまでに2勝を挙げ、タイトル獲得に向けて第6戦に挑みました。

第5戦鈴鹿で優勝した#12 カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)には89kgのサクセスウェイトが課され、規定により燃料流量リストリクターが三段階絞られ、実装ウェイトは39kg。第3戦鈴鹿で優勝した#3 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)はサクセスウェイト68kgで、規定により燃料流量リストリクターが二段階絞られ、実装ウェイトは34kgと、2台にはトップレベルの重量措置が取られています。また、#23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は44kg、#24 リアライズコーポレーションADVAN Z (佐々木大樹/平手晃平)は37kgのサクセスウェイトが搭載されました。

予選

予選日の9月17日、天候は曇り、気温24度、路面温度34度のコンディションのもと、午後3時03分から10分間のGT500クラス予選Q1が開始されました。コース幅が狭く、1周が短いサーキットであるため、アタックのタイミングが難しい予選となりました。アウトラップから3周かけてタイヤのウォームアップを行い、4周目にアタックに入ったZ勢は、#23 Zのクインタレッリが1分10秒159で6位となりQ2に進出。燃料流量リストリクターが絞られた#3 Zの高星は1分10秒584で11位に終わりました。#24 Zでアタックした平手は1分10秒747で13位、クラス最重量のサクセスウェイトを積む#12 Zの平峰は1分10秒928で14位と、上位進出を逃しました。

午後3時41分からQ1上位8台による予選Q2が開始されました。#23 Zの松田は、入念なウォームアップを行い、4周目のアタックで1分10秒049とQ1のタイムを更新し3位となりました。

決勝

9月18日、厚い雲に覆われ強い風が吹く不安定な天候となりました。スタート時間が近づくにつれ雲が厚みを増し、レース中に降り出す可能性が高まります。午後2時、気温28度、路面温度35度のコンディションのもと、2周のフォーメーションラップののち、84周のレースが開始されました。

予選3位の#23 Zは、ペナルティポイントの累積により4グリッド降格となり7番手からスタートとなりました。11番手からスタートした#3 Zの千代は1周目にポジションを上げて10番手になり、13番手スタートの#24 Z平手は15番手にダウン、14番手スタートの#12 Zバゲットは13番手に上がり1周目を終えました。1周目にコースアウトしたマシンが出て、セーフティカーが導入されます。4周目にレースが再開され、#12 Zはペースが上がらずポジションを落とし、5周目に15番手となっています。レース再開後、#23 Zと#3 Zはポジションアップを狙い、前車の背後に迫りました。

13周目に入り、雨が降り始めました。激しい雨によってコースの一部では一挙にウェットコンディションになる箇所が出ました。14周目から各車ウェットタイヤに交換するためにピットインが始まり、15周を終えて#3 Zと#24 Zが、翌周に#12 Zが、ピットインを引き伸ばした#23 Zは19周を終えたフルコースイエロー(FCY)のタイミングでウェットタイヤに交換しました。GT500クラスの全車がタイヤ交換を終えた段階で#23 Zは5番手、#3 Zは7番手、#24 Zは9番手、#12 Zは12番手となっています。雨が降り続くなか、ミシュランタイヤを履く#23 Zと#3 Zは他車より速いペースで周回し、27周目に #23 Zがトップを奪うと、28周目には#3 Zが2番手に浮上し、Z勢が1-2態勢となりました。その後もペースに優る2台は3番手以下を大きく引き離し、レースは後半戦に入りました。

44周を終えた段階でトップの#23 Zがピットインし、ドライバー交替と給油などを行いました。これにより、#3 Zがトップになり、#23 Zは2番手でレースに戻りました。その後まもなく雨が上がり、コースコンディションが変わり始め、ドライタイヤに交換するマシンが出始めます。6番手までポジションを上げていた#12 Zは、50周終了時点でピットインし、ドライバー交替とドライタイヤに交換しレース終盤の追い上げを狙います。54周を終え、2番手走行中の#23 Zもピットインし、ドライタイヤに交換。ウェットタイヤでの走行を引っ張った#3 Zが翌周ピットインし、ドライバー交替とタイヤ交換を行いました。#23 Zに比べ、1回分ピットインが少ない#3 Zは、トップを保ったままレースに戻り、2番手の#23 Zに28秒の差をつけていました。そして#23 Zは3番手に30秒以上の大差をもって、Z勢は盤石な1-2態勢を保ちレースは終盤戦に入りました。

レースが残り15周となった時点で再び雨が降り始めましたが、タイヤ交換を行うマシンはほとんどなく、各車チェッカーフラッグを目指しました。#3 Zはトップを守り切り、84周の波乱のレースを制し今シーズン2勝目を挙げました。終盤ペースを上げて追い上げた#23 Zは、トップとの差を詰めて2位となって、Z勢が今季初の1-2フィニッシュを飾りました。#12 Zは厳しいサクセスウェイトを課せられながらも速さをみせて、波乱のレースで5位入賞を果たしました。#24 Zはウェットコンディションでペースが上がらず、14位完走となっています。

第6戦の結果により、Nissan Z GT500はシリーズランキングにおいて、#3 Zが54ポイントで1位、#12 Zが50.5ポイントで2位、#23 Zが37ポイントで3位となりました。Nissan Z GT500は、第5戦と第6戦で連勝を果たし、今季初の1-2フィニッシュを成し遂げました。また、スポーツランドSUGOにおいては、2019年から3連勝となりました(レースが開催されなかった2020年を除く)。日産/NISMO陣営はNissan Z GT500の強さを引き続き発揮し、シリーズタイトル獲得に向けて、シリーズ残り2戦に全力を尽くします。

千代 勝正 選手

「天候に左右されたレースでしたが、ミシュランのウェットタイヤに救われました。コース上でも順位を上げることができて、同じNISMOチーム同士でいい戦いができたと思います。最後までステイアウトするというチームの的確な判断が、レースをうまくまとめてくれたと思います。おかげで高星選手にトップでバトンを渡すことができました。今回の結果は予想外ではありますが、勝てる時に勝たなければいけませんし、Zの初年度でチャンピオンを獲らなきゃいけないという使命感もあります。次戦もいいレースができるように準備したいと思います」

高星 明誠 選手

「正直、トップでバトンを受けることになるとは思っていなかったので緊張してしまいましたが(笑)、いい順位でしたので、僕の走りでそれまでの努力を崩してはいけないという思いで走りました。タイヤのパフォーマンスが良く、もっとペースを上げることもできましたが、わずかなミスが命取りになる状態だったので、後続とのギャップを見ながら、ペースを落として走りました。そういう展開に持ち込むことができたのが優勝できた要因だと思います。ここまで来たからには、オートポリスも勝てるよう、チームとともに頑張りたいと思います」

GT300クラスには5台のNISSAN GT-R NISMO GT3が参戦し、17番グリッドからスタートした#11 GAINER TANAX GT-R(安田裕信/石川京侍)が、60kgのサクセスウェイトを搭載しながらも今シーズン2度目の表彰台となる2位を獲得しました。また、#10 TANAX GAINER GT-R (富田竜一郎/大草りき)が3位、#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が4位に入り、GT-R勢は56号車、10号車、11号車がランキングのトップ3を占める結果となりました。